徒然畑

徒然なるままに。

【No6】相沢樹 「Re BON bon!」

 

 

Re BON bon! (リボンボン)

Re BON bon! (リボンボン)

 
 
以前はよく手芸や洋裁をやっていたんですが、
その名残もあってか目にとまりました。
ただ、「作りたい!」と思って購入したのではなく
「この本素敵!」と、本の魅力に引き込まれて購入してしまいました。
どこに惹かれてしまったのか。ちょっくらまとめてみたいと思います。
 
◼︎GOODなポイント
⑴徹底的にリボンに恋してる
 
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この本企画した人のリボンへの愛が本物なんです。完全に恋してます。
いやひょっとしたら「そういう風に思わせるためにこういう演出を盛り込んでみよう」という打算の集大成なのかもしれませんが
それを感じさせないくらいに徹底的にリボン。
冒頭の写真にあるリボンコラージュのページは、この本の前書きの部分です。この部分だけでも恋する乙女の恋文感が色濃く漂っています。
そして、個人的に「こりゃ完璧に恋だわ…」と思ったのが
巻末のリボン特集。
お気に入りのリボンコレクションを載せるというのは、ままあることとして
「食べられるリボン」「リボンキャラクター」を特集する、とまで来てるんです…
本当にリボン好きじゃないとこの特集のアイディアは出てこない。
(というか、食べられるリボン特集のアイディアは本当にビビった)
 
何かを作るとき、テーマをこれ!と決めて、何かを作れば、
ゴールが見えているのであとは作りやすいです。
それにプラス、そのテーマを愛しているからこそ出てくるアイディアが加わると、
普通の人から見ると目を見張るようなエンターテイメントを与えることになるみたいです。
好きって大事ね。
 
⑵徹底的にラブリーな女の子な本
そして、そんなリボンに陶酔と言えるほどの恋心を抱いているというコンセプトがベースにあるので
そこをたたき台にして、本の内容も「恋する乙女」な世界観を表現しているのです。
つまり、「恋する乙女」の持つラブリーなテイスト満載なんです。
 
例えばこの本のサブタイトル「リボンにまつわるすべてつくれるA to Z」、
これだけ見ると「リボンのなんたるかを説明しているんだろうな~」というくらいにしか思わなかったんですが
中見てみたらAからZの頭文字のタイトルがついたリボンの作品の紹介だった。
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(ちなみにこれはAのリボン。「甘いため息ヘッドドレス」。もちろん作れる)
 
しかもそれぞれの頭文字はリボンで形作ってる。
しかも作品名もめちゃ乙女。
しかも紹介の写真ページ、ファッションスナップ並みにかわいい。
 
リボンの持つ可愛さを語るには、徹底的に本の演出もラブリーであれ。ということなのか…と思いました。
ですが、この本のコンセプトとして本の帯に「大人のためのアイディア満載リボン本」とあるだけあって
ベースカラーは黒でまとめているんです。
甘いけど、シックさも忘れない。
大人だけど少女の心も忘れられない女性に向けた本なんだなあと、ターゲット層への狙いも納得しました。
 
⑶だがしかし…手芸本だ
ここまで読んできていると
「あれ、これって何かの写真集だっけ?エッセイだっけ?それともファッションブック?」と思ってしまうかもしれませんが、
だがしかしこれは手芸本。
ちゃんとすべてのページに、モデルさんの着用リボン、写真の中で登場するリボンアイテムの作り方が載っています。
そう、この本の特筆すべき点と言うのは
今までの手芸本の概念を軽くひっくり返していることなんです。
本屋さんで手芸本のコーナーを中学生くらいの時から立ち寄ってみていたので断言できるのですが
今までの手芸本のイメージってなんとなく「お母さんくさい」感じがしていたんです。
ターゲットも、内容も、どちらかと言えば小さい子供を持つ専業主婦なお母さんが
趣味の一環として作れるようなものを取り上げているものがほとんどでした。
ですが、これはターゲット層は20代~30代の大人であらねばならない立場の女性。
(キャリアウーマンな女性を狙っている気が個人的にします)
だけど少女が好むようなかわいいものをやっぱりかわいいと思う女性。
そんな女性の感性にうまく沿ったのがこの手芸本なのです。
 
まさに「大人の女の子のための手芸本」
少し前までは「大人女子」と言う言葉が雑誌に踊ったことがあるように
大人の女性でいなきゃいけないけど、少女の心は捨てられない!という
女性の複雑ででも彼女たちにとって大切な心境を汲んだうえで出来上がった本なのではないでしょうか。
そのため、最近本屋に並ぶ手芸本が、
以前よりもファッション誌のようにおしゃれで思わず手に取りたくなるようなものに変わってきたことは
私にとって何よりうれしいことでもあったりしています。
 
また何か、素敵な手芸本みつけたら、恐らくこのブログに登場すると思いますw
(だがしかし作る気は今のところゼロ