徒然畑

徒然なるままに。

[No2]マツオヒロミイラスト集 「Lovely but Lethal」

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大好きなイラストレーターさんの一人です。
彼女は創作イベントでイラスト集を定期的に出しているので
何冊か私も持っているのですが、
その中で一番お気に入りなのはこれです。

 ◼︎GOODなポイント
⑴抜群に相性のいいイラスト集のテーマと絵柄
 マツオさんの描かれる女性って、 一言で言うと耽美的なんですよ。
瞳、唇、髪の流れ…などなど、耽美さを感じさせる要素をあげたらきりがないですが、
そんな耽美的な女性を描くのを得意とするマツオさんの今回の本のテーマが
黄金の七人のジョルジアや、ルパン三世峰不二子のような、「危険な香りのする美女たち」
妖しさと美しさを同居させる美女を描くのを得意とする彼女とまさに相性抜群なテーマだと思います。
今回のイラスト本に添えられたとある探偵を惑わす小説風のテキストは、
イラスト集の美女たちの妖しさと美しさに花を添えています。
昨日のトートバッグ同様、本のテーマをばちっと決めているからこそ映える演出だと思います。


⑵ドラマティックさ感じられるレイアウ
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マツオさん自身も、「甘く危険な美女が魅力的に映る舞台といえばハードボイルドもの」ということで
本全体の雰囲気もそれに見合うように映画のイメージボードのように絵を並べる構成とした、と
あとがきに綴られていました。
また、ハードボイルドものの持つ危険という魅力を表現するのに、普通なら避けて通るような大胆な表現が効果的だということは、このイラスト集で痛感しました。
コントラストがはっきりした色合いや不安定な斜め構図、ハッキリとした描き込みの粗密など、ハード
雰囲気だからこそ映える技が満載です。
階段を上るイラスト群はそれだけで映像に勝るとも劣らない臨場感が漂っていて、これは写真や漫画の表現でも使いたいと思わせるカットです。

◼︎お気に入りなページ
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意外な選択かもしれませんが、裏表紙と奥つけのデザインにベタ惚れしました!
奥つけは黒と白の色合いが逆転しているのですが、
今まで目にしたタイポグラフィアートの中で一番好きです
本の持つドラマティックな雰囲気、映画のようなおしゃれな躍動感を
線の強弱がはっきりとついた文字と白と黒のコントラストで表現しきった姿が、かっこいいです。。。
レイアウトは日々勉強中なので、専門的な目から分析して何がいいのか、というのはまだうまく言えませんが、
いつまでも見つめていたくなる構成美だと感じています。

これが実際のハリウッド女優で二次創作的に写真集が作られたら。。。と思うと
大枚は炊いてでも買いたいと興奮してしまうほど、大好きな一冊です。